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営業の概況 Business Review
 当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益の改善により民間設備投資が増加し、雇用情勢の改善や株価の上昇等により個人消費の増加が見られましたものの、原油高を背景に石油関連製品などの原材料の輸入の増加を下回り、全般的には緩やかな回復基調で推移いたしました。また、海外においては、米国経済は、住宅投資が減少傾向にあるものの、個人消費、設備投資がいずれも好調に推移し、在庫も減少するなど内需が旺盛となり、底堅い成長となりました。欧州経済は、景気拡張的な経済政策、金融市場の安定、企業収益の回復による高い設備稼働率を背景に、設備投資が好調となり、また、個人消費も雇用環境の改善に牽引され、緩やかな成長局面へと転換してまいりました。BRICs地域におきましては、中国では、引き続き内外需ともに高い伸びが続いており、一時減速感はありましたものの、過去最高の貿易黒字に達するなど、投資主導の成長が続いてきております。ブラジルでは、レアル高により外需はマイナスとなっているものの、インフレ率の低下や最低賃金の引き上げによる実質賃金の上昇と個人信用力の拡大により、耐久消費材の販売増加による個人消費主導の緩やかな成長となっております。韓国では、北朝鮮情勢を受けて、個人消費が減速し、夏場の集中豪雨や自動車業界を初めとするストライキによる生産抑制があり、緩やかな景気減速局面となってきております。
 このような世界経済の影響を受け、携帯電話の世界市場は、引き続き拡大局面となっております。携帯電話の販売台数の大半は、BRICs地域での低価格商品の急拡大であり、また、欧米等では、世界経済の好況を受け、緩やかな買換需要による拡大となっていますが、一方では、価格競争の激化により販売単価及び収益を圧迫し、原材料の高騰による収益圧迫の影響がでてきております。その他の電子部品の世界市場は、世界経済の好況を受け、減速局面を脱し、緩やかな拡大局面へと変化してきております。
  このような情勢の下、当社グループは、前連結会計年度に開発した新製品の市場への投入を活発に行い、また、上海工場の生産能力増強及び生産効率向上に取組むとともに品質向上のための組織作り、製造原価の更なる低減、品質の向上及び技術漏洩の防止のため部品の内製化に特段の取組みを行い積極的な設備投資を行いました。
 携帯電話市場
 携帯電話市場は、販売台数が拡大傾向にあるものの、価格競争の激化、原料の高騰による影響により、規模のメリットを享受しないと生き残れない厳しい状況となっていております。そのため、市場の寡占化が更に進み、上位4社の市場占有率が大幅に増加し、市場占有率の少ない企業が淘汰されていく新しい局面へと変貌してまいりました。このような情勢の下、主力製品であります振動モータにおいては、主要取引先の市場占有率の増加に伴う、出荷個数の増加がそのまま売上高増加に寄与いたしました。
 オートフォーカス用リニアモータにおいては、前年より引き続き新規顧客の獲得に注力しました。特に日本、韓国、台湾の主要顧客への販売、レンズメーカー、モジュールメーカーへの提携・販売に注力してまいりました。前年に獲得した主要顧客からのフォーキャストが受注に結びつき、当連結会計年度の後半より、販売が開始されました。その後も、引き続き大手顧客からのフォーキャスト獲得が達成でき、今期には受注には至らなかったものの、来期以降高い伸びが期待されます。
 その他市場

 その他市場においては、前年に引き続き新規市場の発掘に注力し、高付加価値モータの販売を推進してまいりました。また、低付加価値の製品の販売を中止し、利益の拡大に注力した販売体制に切り替えてまいりしました。その結果、販売台数、販売金額ともに前年水準を下回りましたものの、付加価値増大という目標は、徐々に達成できております。
 以上の結果、当連結会計年度は、振動モータの販売数量の確保やオートフォーカス用リニアモータの販売開始により、売上高は65億39百万円(前期比56.0%増)の増収が達成できました。また、営業費用面では、前連結会計年度で支出した多額の開発費は、当連結会計期間においては、各顧客への対応による改良費のみの支出となり、しかも、各顧客へサンプル代金、または、金型費用として回収することが可能となったため、売上原価は、48億14百万円(同1.4%減)と増収にもかかわらず、減少という結果となりました。また、販売費及び一般管理費は、オートフォーカス用リニアモータの出荷増加に伴う運賃の増加等により、13億87百万円(20.3%増)となり、営業利益は3億36百万円(前期18億44百万円の営業損失)となりました。営業外損益につきましては、取引先の状況及び各金融機関の状況により、当初予定していたヘッジ対象となる取引(中国子会社からの人民元建て仕入)の減少を余儀なくされ、ヘッジの有効性に疑義が出てきたことから、ヘッジ会計の適用を終了し、期末現在の時価をもって評価することとなりましたため、デリバティブ評価益を5億4百万円計上いたしました。また、当連結会計期間の下期より、急激な円安・人民元高となり、上海子会社の日本円建債権の評価による為替差益を、中国子会社の円建て売上による為替差損が上回り、2億52百万円の為替差損を計上いたしました。その結果、経常利益は、4億41百万円(同9億89百万円の経常損失)となりました。また、韓国の携帯電話市場では、市場占有率がトップのサムスン社、2位のLG社を除き、モバイル事業の見直しという状態となってきております。特に、パンテック社、VKTELECOM社の倒産により、その取引先の連鎖倒産が進んでまいりました。当社でも、その出資先であるNEXGTELECOM社が、取引先のパンテック社の倒産のあおりを受けて、カメラモジュール部門の撤退等会社の整理を開始いたしました。このため、当社では、投資1億65百万円及び売上債権1億11百万円を、NEXG-TELECOMのカメラモジュール部門が立ち上げた新会社に売却し、投資有価証券売却損1億65百万円及び貸倒損失11百万円を計上いたしました。また、平成16年度に大手取引先に販売していたオートフォーカス用リニアモータの在庫は、再開の目処が立たないため、廃棄し、63百万円の損失を計上いたしました。以上の結果、税金等調整前当期純利益は、1億89百万円(同9億85百万円の損失)となりました。デリバティブ利益等、日本における多額の利益の計上を行いましたので、日本の法人税等3億80百万円を計上いたしました結果、当期純損失は、1億91百万円(同79.4%減)となりました。

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